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2011/01/25

エナジーグリーン竹村さんのお話会に参加

1月21日(金)エネルギーシフトを考えるデータバンク主催のエネシフト塾で
エナジーグリーン(株)の竹村さんのお話会に参加してきました。
お話はいろいろ多岐にわたりましたが、今回ふたつのことをレポートします。
グリーン電力証書と、長野県飯田市のおひさま進歩エネルギーによるエネルギーシフトの話です。
☆グリーン電力証書について
・仕組み
電気代にプラスで、エナジーグリーン(株)などから購入することで自然エネルギーを
使ったことになる。
実際は使う電気は選べない。
スウェーデンのような仕組みでも買うときに電気を選ぶことはできるけど、使う電気は選べない。
送電線はひとつなので。電気は混ざる。
電気を水だとすると同じ池に風力も原子力も入る。

ただ買うときに風力とか選ぶ。

この電力を支援するという投票のような感じがしました。
証書を買うのは間接的だけど、意味は大きくは違わないのかな。

・購入について
個人でもできる。
年間1000KWhから。
風力で15円/kwh 太陽光で20円/kwh を追加。

ちなみに私の1年間の消費電力を明細から調べたら、750kwh くらいだったので太
陽光を購入すると2万円を電気代にプラスすることになる。
1月1666円くらいのプラス。先月の電気代が1100円くらいだったから、合計すると月2800円とか。
一般家庭の消費電力は、3000kwh/年くらいと言ってました。
なので太陽光買うと60000円/年 5000/月あたりプラス。 風力だと45000円/年 3500円/月プラス。

証書販売は代理店がある。企業やNPO、個人代理店もある。
グリーン電力のシェアは自然エネルギー全体の3%。
少ない理由のひとつは水力、地熱は含まれない。



☆飯田市の事例について

飯田市の成功例は、全量買取制度が出来ていないから、行政に長期契約で買い
取ってもらっている。
飯田市は20年の買取契約。 
この例が出来たので、他の都市でも同じことが可能。
出資を集めるために会社形態が必要。
寄付であればNGO NPOなどのかたち。川崎市の例など。
会社になったときは、失敗したときにリスクが高い。
飯田市は原さんというキーマンの方が、自分がかぶる覚悟と地域での人脈、人間性、
経験などいろいろ持ち合わせていた。
出資を募るのは法律とかで、大変。これは経験があるISEPさんのおひさまファン
ドが協力。
地域でやるときは、協力してくれると。
飯田さんの著書に書かれている
北欧で自然エネルギーをすすめる環境エネルギー事務所についても聞いてみました。

http://www.amazon.co.jp/北欧のエネルギーデモクラシー-飯田-哲也/dp/4794804776 
自然エネルギーについての情報を発信したりする場所で
飯田市の場合、おひさま進歩エネルギーがそれにあたる。
情報は今はいろいろ入るから新しい形態を考える必要あるかもとか。
そのほかに、自分の生活で節電とかいろいろやって、次はエネルギーをつくりたいといったら
まずは、太陽電池を自作してみるなんてこともできますとのこと。エルガという会社ではワークショップをやってできた太陽電池を祝島に届けたり。
とても素晴らしい話を聞かせていただきました。
地域からエネルギーシフト、わたくしの住むまちでも出来ることいろいろあると思いました。
当日の内容はエネシフトのUstreamチャンネルで観れます。http://www.ustream.tv/channel/eneshift

2011/01/18

エネシフト塾 「長野県飯田市のエネルギーシフトを聞きます」

昨年秋から毎月エネルギーシフトを考えるデータバンクさんで企画していただいている
学習会に「たいよう講」からも数人参加させていただいてます。
直前ですが、1月21日金に長野県飯田市のエネルギーシフトについてのお話会があります。
詳細か以下をお読みください。
*転載転送歓迎です*

エネシフト塾
「長野県飯田市のエネルギーシフトを聞きます」
講師:エナジーグリーン 竹村英明さん

市民の発電事業でつくった電力を行政が買い取るという仕組みをつくったり、地域のエネルギーシフトを進化させている長野県飯田市。取り組みの立ち上がりを密着サポートされた「エナジーグリーン」竹村さん(当時環境エネルギー政策研究所)にお話を伺います。誰が?どうやって?自分の地域に置き換えてイメージトレーニングできるかも!?

◎会場スペースの準備の為、ご参加の際は連絡をお願いします。
件名を「1月21日」としてください。
お名前・人数・ご連絡先をお願いします。
info@energy-shift.org まで
 
●1月21日(金)19:30〜
●場所:三軒茶屋 ふろむあ〜すカフェ・オハナ
三軒茶屋駅徒歩2分 電話03−5433−8787
東京都世田谷区三軒茶屋1-32-6 豊栄ビル1F
http://www.cafe-ohana.com/access.html
●参加費:カンパ制→ISEPさんへ
ワンオーダーお願い致します。

=竹村さんのプロフィール=
広島生まれ。横浜市立大学卒。学生時代から公害反対運動にとりくむ。原発の核燃料輸送監視活動や原発事故の調査活動などを経て、1992年から国会議員秘書に。1995年からグリーンピース・ジャパンスタッフに転進。1997年の京都会議では太陽光発電のデモンストレーション。1998年から参議院の福島瑞穂議員秘書となり国会活動に復帰。2003年に自らも立候補したが大敗。その後、環境エネルギー政策研究所に転進、エネルギー政策への提言の枠を超えて、地域エネルギー事業の立ち上げに挑戦、実践を経て、同研究所を母体として生まれたエナジーグリーン社で事業部長。「グリーン電力証書」事業などに活躍されています。
http://blog.goo.ne.jp/h-take888
https://twitter.com/takemurahideaki

=飯田市=
*JanJanニュース2008年9月の記事
「地域からのエネルギー政策転換をめざした飯田市のモデル事業」(上・下)
http://www.news.janjan.jp/living/0809/0809120041/1.php

*飯田市の環境エネルギー事務所
「おひさま進歩エネルギー」
http://www.ohisama-energy.co.jp/

【イベント】『六ヶ所村通信no.4』上映会&トーク@Cinema Amigo

逗子のCinema Amigoより、「六ヶ所村通信no4」の上映会とお話会のお知らせです。

「六ヶ所村ラプソティー」の逗子文化プラザでの上映から4年その後様々な動きがありました。
 今回は「六ヶ所村ラプソティー」公開以降の2008年まで全国的な広まりを描いた「六ヶ所村通信no4」の上映とそれ以降の最新動向をYAM、武藤北斗、冨田貴史の3氏に話してもらいます。

 今後、各地域がどう連携しあっていけるか等、色々な交流の機会にできればと思います。是非ご参加ください。


129 『六ヶ所村通信no.4』上映会&トーク 
ゲスト:YAMPeaceLand)/武藤北斗(地球とともに)/冨田貴史(RadioActive)    

18:00「六ヶ所村通信no4」上映(75分)
19:30 核燃料サイクルの現状トーク 出演者:YAM(青森)武藤北斗(宮城)冨田貴史(京都)
〜トーク終了後、交流会

参加費
映画鑑賞+トーク参加:1000
トークのみ参加:500円(出演者の交通費に当てさせていただきます)

「六ヶ所村通信No.4」http://www.rokkasho-rhapsody.com/_dvd/rokkasho_news4

ゲストプロフィール
YAM(http://peaceland.jp)
PeaceLand主宰。六ヶ所村ラプソティーに出演している事でご存知の方もおおいかと思います。青森県八戸在住で六ヶ所村再処理工場の最新動向をいつも発信してくれています。

武藤北斗(http://chikyutomo.greenwebs.net)
六ヶ所村通信no4にも出演。YAMさんと共に六ヶ所村再処理施設の最新動向を根気強く発信しつづけてくれています。

冨田貴文(http://radio-active.cocolog-nifty.com)
こ のエリアでは「ミツバチの羽音と地球の回転」の連続上映の時にはファシリテーターをやってくれた事でもおなじみ。「核」「環境」「平和」をテーマにしたイ ベント、ワークショップの企画制作、映像制作、執筆などを行うかたわら。自然のリズムと調和したライフスタイルを提案する「暦と時間のワークショップ」を 全国各地で主宰している。

【講演会】「昨年末、政府が導入を決定した環境税の中身とは?—最新動向より」



NPO法人ひらつかエネルギーカフェさんより、講演会のご案内です。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
1/29(土)14:00より
「カフェみかんや」にて
「昨年末、政府が導入を決定した環境税の中身とは?—最新動向より」
と題した講演会を行います。

講  師
NPO法人「環境・持続社会」研究センター(JACSES)事務局長 足立治郎 氏

講演内容
政府が導入方針を示した環境税(地球温暖化対策のための税)の国際動向・国内での検討経緯(政党・省庁など)・制度内容・今後の見通しなどを分かりやすく紹介。効果・生活者への影響・今後の課題などもお話します。

参考HP
NPO法人「環境・持続社会」研究センター(JACSES):http://www.jacses.org/
著書「環境税—税財政改革と持続可能な福祉社会」:http://www.amazon.co.jp/gp/product/4806712914


PS 聴講無料(ワンオーダー歓迎)。場所は下記ひらつかエネルギーカフェのWEBホームページをご参照下さい。JR平塚駅南口から徒歩7分の「カフェみかんや」です。


NPO法人ひらつかエネルギーカフェ
〒254-0807  平塚市代官町27−4
WEB http://blog.hicek.org/

2011/01/17

【イベント】飯田哲也さんのお話し会in coya

1月17日にアップした下記のイベントですが、中止となりました。
よろしくお願いします。
 ↓


1月25日 逗子のCOYAで飯田哲也さんお話し会があります。

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飯田哲也さんお話し会
飯田哲也さんのお話し会のご案内です。
エネルギーのことを飯田さんに聞いてみよう!ホスト役は冨田貴史さん。
1/25(火曜日)19:00から
場所:coya
今回は夜の会のため、託児のご用意はありません。
ご予約は046-872-5156 10:00~18:00(水木定休)
そして、夜のcoyaはとても冷えます。いかんせんボロ屋なもので・・・。なるべくあたたかい服装、アイテムでいらして下さいね。ふるってご参加下さい。
料金はおひとりさま1500円
ライトミールのご用意あります(有料)


COYAのホームページ http://coya.jp/info.html

飯田哲也さんプロフィール:一九五九年山口県生まれ。京都大学工学部原子核工学科、東京大学大学院先端科学技術研究センター博士課程単位取得満期退学。NPO法人環境エネルギー政策研究所所長、(株)日本総合研究所主任研究員、ルンド大学(スウェーデン)客員研究員。自然エネルギー政策を筆頭に、市民風車やグリーン電力など日本の自然エネルギー市場における先駆者かつイノベータとして、国内外で活躍している。中央環境審議会、総合資源エネルギー調査会、東京都環境審議会などを歴任。主著に『北欧のエネルギーデモクラシー』、共著に『自然エネルギー市場』(築地書館)、『光と風と森が拓く未来―自然エネルギー促進法』、『環境知性の時代』、訳書に『エネルギーと私たちの社会』など。

1月19日「たいよう講」サロンのご案内

直前のご案内となりましたが、トランジションのエネルギーWG「たいよう講」
の1月の学習会&妄想会の案内です。

1月19日、逗子の市民文化プラザの2階
19時~ 一部 学習会 
二部 妄想会 
21時 終了

場所:逗子市民文化プラザ 2階会議室
http://www.city.zushi.kanagawa.jp/syokan/kouryu/index.html

内容 
・学習会 飯田哲也さん 講演DVD視聴
☆講演DVDの内容
http://staff.energy-shift.org/2010/09/180

翌週のCOYAでの講演会の予習になると思います。
エネシフト塾での勉強内容についても簡単にシェアしたいと思います。

・妄想会
たいよう講的冬のしのぎ方皆の実践報告など

参加申し込みは必要ありませんが、問い合わせなどあれば
eneshif.taiyoukou@gmail.com までお願いします。

沈みゆく島 R水素で救え! R水素が記事になりました。


エネルギーシフトを考えるデータバンクのブログにレポートしたものを転載します。
http://staff.energy-shift.org/2011/01/448
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昨年の秋、トランジション鎌倉のサロンでR水素について話をしていただきました。
そのR水素をすすめるR水素ネットワークのツバルプロジェクトを紹介する記事が
1月3日、産経新聞に、掲載されました。
見出しは、「沈みゆく島 R水素で救え」
この地球も宇宙に浮かぶ島と例えることができます。
今、ツバルか海面上昇で沈む危機にあると言われていますが、私たち人類も
環境問題、戦争などで危機的状況にあると言われていますね。

RとはRenewable Energyのことです。
日本では再生可能エネルギーと訳されます。
R水素ネットワークのWEBでは、「無尽蔵の自然エネルギー」という使われ方をしています。
R水素は、どこにでもある水を電気分解して、水素を取り出すことで、
電気を蓄えたり、水素バスを走らせたり、アンモニアを作ったり、というアイディアです。

デンマークのロラン島という島や、ハワイで実際に使われています。

 【環境問題】ツバルでクリーンエネルギーの“地産地消”を NGOが小学校で「R水素」利用計画

 本文記事
 http://sankei.jp.msn.com/life/environment/110102/env1101021801000-n1.htm
 http://sankei.jp.msn.com/life/environment/110102/env1101021801000-n2.htm
 ツバル写真
 http://sankei.jp.msn.com/photos/life/environment/110102/env1101021801000-p1.htm
 R水素システム イラスト
 http://sankei.jp.msn.com/photos/life/environment/110102/env1101021801000-p2.htm

☆国際NGO・R水素ネットワーク
「水から生まれる、幸せのエネルギー。」 http://rh2.org/

ツバルの情報は http://www.tuvalu-overview.tv/

水素は元素番号1番で全ての生命の源です

宇宙空間の物資の約75%が水素といわれています。
水(H20)  や化石燃料(炭化水素 都市ガスCH4 プロパンC3H8 石油C8H18) から取り出す必要があります。
それではどうやってつくるかですが
ちなみに石油会社やガス会社が宣伝している
エネファームは石油や都市ガス(CH4)、プロパン(C3H8)
化石燃料(炭素と水素の化合物炭化水素 )から水素取り出しています。
こちらはRenewableではないのでRじゃない水素です。
すでに国内に6000軒の家庭に入っています。
http://www.youtube.com/watch?v=tl3o2-b0Paw 150軒のRでない福岡水素タウンもあります。 http://response.jp/article/2009/03/16/121808.html 国内にはRでない水素ステーションが12カ所あります。 http://www.jhfc.jp/station/ 実はすでに、水素は未来のエネルギーではなく エネルギーとして実用できるレベルにあるということですね。
R水素はどうやってつくるのか
その前に最大限の努力をして省エネに取り組む必要があるという前提ですが。
①電気をつくる(地域に応じた多様な自然エネルギー、太陽光、風力、温泉、地熱、海洋など)
②余剰電力で水 (H20 )を H2とOに分離する
③H2をタンクに貯める
④H2とO で水と電気に戻す       

R水素にも技術的な問題はあります。
現在の技術基準では変換する際に熱が出るのでそのためにロスが出ます。
R水素ネットワークの話では現在の技術では元の電力の半分くらいが電気や熱として使えるそうです。
なので効率の面でいうと電気をそのまま使えれば使えたほうがいいでしょう。 ただ電気をそのまま使用しても送電ロスなどもあります。 原発は青森で発電して東京に送電していますね。 さらに燃料のウランはオーストラリアで採掘して、濃縮はアメリカで行っていたりします。 石油も中東や南米だったりと、運ぶのにエネルギーを使っています。 水素にかえることで、捨てていたエネルギーを貯めておけたり、電力だけでなく車の燃料やガスとして使えます。 R水素社会になったら、ソーラーパネルでつくった電気を電力会社に売らずに家庭で貯めれるかもしれません。 地域で作ったエネルギーを地域で循環することが、できる可能性がありそうです。 もちろん、ソーラーパネルも風車も、他の地域の資源を使って作っているので、エネルギー効率を きちんと調べる必要はあると思います。 地産地消のエネルギーへ、自然エネルギー+R水素という組み合わせをR水素ネットワークは提唱しています。
地域で作ったエネルギーを選べる社会がくる。考えるととってもワクワクします。
まずは、”R” Renewable Energyをどうやって、つくるかを考えたいと思います。
R水素のフライヤーはここからダウンロードできます。 http://rh2.org/rh2_pdf/
さらに詳しい情報は
2分でわかるR 水素社会 http://bit.ly/4f9WSV
R水素が世界を変える10の理由 http://rh2.org/chapter01_03/ http://rh2.org/
文:森野あ

平塚のエネルギーカフェ みかんや

エネルギーシフトを考えるデータバンクのブログにレポートしたものを転載します。
http://staff.energy-shift.org/2010/12/434
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先日、神奈川県平塚駅南口から徒歩7分くらい。ちょっと住宅地にある「エネルギーカフェ みかんや」に行ってきました。
店内には、エネルギー関係のチラシとかいっぱいで、カフェ? 事務所?どっちという雰囲気。
聞いてみたら、両方でした。
グリーン電力証書が貼ってあり、メニューには飯田市のおひさま進歩エネルギー(株)から、グリーン電力を購入と書いてある。
スタッフの方にいろいろ聞いてみました。
NPO法人ひらつかエネルギーカフェという団体が、運営しているという話。http://blog.hicek.org/

お店のかたは、ISEPのスタッフの田中さんという方でした。
田中さんは土日だけで、平日は他の方がお店にいるとの話。
デンマークには、地域のエネルギーのために、エネルギー事務所がある。
日本では難しいが、方向性はそういったことのようでした。
今は自然エネルギーについての相談や普及活動がメインで、月一度のワークショップや会議室として場所を提供したりしている。

平塚のような平地で小水力発電ができないかとか、下水からバイオマス発電ができないかとか調査していると話してくれました。
ISEPさんでは、風力での低周波の問題や、今後洋上水力での漁業権などによる住民合意形成について調べているとの話。
上関原発で祝島の漁師さんが、反対しているのに建設を進めようとしているように日本では
合意形成ってどうなっているのかとても関心がある。
グリーン電力を購入しているけど、買うだけじゃなくて、自分たちで作りたい。
平塚のような都心に近いところで、やることで近い問題としたい。
とおしゃっていて、とても興味深かったです。
鎌倉近辺で目指したいことと一緒だと想いました。
「エネルギーカフェ みかんや」お近くの方行ってみてはいかがでしょうか。私もまた行ってゆっくりお話聞いてみたいです。

グリーン電力について考えてみる。


エネルギーシフトを考えるデータバンクのブログにレポートしたものを転載します。
http://staff.energy-shift.org/2010/12/414
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先日、トランジション鎌倉のサロンでグリーン電力が話題になった。
原子力で発電した電気じゃない電気を使いたいという意見。
グリーン電力証書って販売されているらしい。
そもそも、グリーン電力って何だろう?
ちょっと、おさらいしてみます。
風力やバイオマスなどの再生可能エネルギーは 
発電した電気は東京電力など電力会社に売るのが一般的。
どこか企業などに売ることも出来る。企業に売る場合も、送電線は東京電力などの送電網を使う。
グリーン電力証書を発行して売ることも出来る。
グリーン電力証書を売ると、ゼロになったCO2は買った人や企業がエネルギーゼロにしたことになる。
電気を作った側が、ゼロにしたことにならない。
制度上はです。
電気を買う人は電力会社から買う。
火力も風力も原子力も、みんな同じ送電線を使ってる。
どこで発電したのか区別はない。電気は電気。
グリーン電力証書は、ISEPさんなどの代理店から購入できる。
電気代が1.5倍とか、1.2倍くらいで購入できるそうです。
このお金が、風力など再生可能エネルギーに使用される。
グリーン電力証書を買うと、地方の再生可能エネルギーにお金が使われる。
地方に雇用が産まれる。
今までだったら原子力に使われるお金が、クリーンな電力に使われるようになるのかもしれない。
送電ロスや地域にお金が回らないという問題もある。
「ミツバチの羽音と地球の回転」に出ていたスウェーデンの電気が選べるとは?
送電線は同じである。
ただし、送電している会社と発電している会社が違う。
日本は、送電、発電、売電が全て同じ会社が事業を行っている。
スウェーデンはクリーンな電気を発電しているところにお金を払うか、化石燃料などか選べる。
みんなが、クリーンな電力を選べば、そっちにお金がまわり電気代も安くなる。
そして、地域分散型なら地域に雇用も産まれて地域でお金がまわる。
また生グリーン電力と言われているものがある。
生グリーンも送電網は同じ。森ビルの例では東電ではなく出光が、電力会社の送電を使用
参考;http://eco.nikkeibp.co.jp/article/report/20100216/103211/
では、地域で再生可能エネルギーができたらどうなるのだろうか。
地域の発電事業にお金がある人が投資すると、金利などで収入を得れる。
地域の発電した電気をグリーン電力証書で購入することができる。
地域の人に雇用が産まれて、地域でお金も動く。
地域で作ったエネルギーなら、目で見えるからエネルギーを大切にしようという気持ちも芽生える気がする。
完全にクリーンを目指すのであれば、オフグリッド。独立系と言われる方法がある。
電力会社の送電に繋がない。電気を売ることも買うこともしない。
エネルギーの自給自足である。
けれど、太陽光パネルも、バッテリーも、化石燃料を使っている。
オフグリッドだから、クリーンですとは言い切れない。
だからまず、できることをやろうと思う。
省エネだったり、お金があればクリーンなエネルギーに投資だったり。
エネルギーのことを、もっと学びたい。

【参加レポート】 原子力政策円卓会議2010シンポ 「原子力政策をどう見直すか~日英独における今日的論争とその方向性」

エネルギーシフトを考えるデータバンクのブログにレポートしたものを転載します。
http://staff.energy-shift.org/2010/11/405
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(本シンポジウムは地球環境基金の助成を受けて開催されます。)
テーマ:「原子力政策をどう見直すか~日英独における今日的論争とその方向性」
日時:2010年11月23日
時間:13:30~17:00
場所:東京工業大学 本館 第一会議室(4階)
主催:原子力政策円卓会議2010
東京大学グローバルCOE「共生のための国際哲学教育研究センター」(UTCP)
特定非営利活動法人環境エネルギー政策研究所(ISEP)
参加人数:50~60名
参加費:無料!!
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■世話人(現在は4名)が企画・運営の責任をもつ
飯田哲也(環境エネルギー政策研究所)
澤田哲生(東京工業大学)
長崎晋也(東京大学)
吉岡斉(九州大学)
■理念と目的
・「二項対立」を超え「タブーと建前論」を排し、多様なステークホルダーが
個人として集まり、立場を超えた議論を進めること
・日本の原子力研究開発利用が行き詰っている中で、「二項対立」に陥らず、
「政策課題を共有する」ための対話を進める
■参加者の構成
・原則として、今後少なくとも10年程度にわたって、原子力政策に責任をもって
関与しうる当事者が、個人の立場で参加
・政治家・中央政府官僚・研究者(大学・研究機関)、NPO(環境系・脱原子力系)メンバー
弁護士、会社経営者、地方政治家、地方行政官、シンクタンク研究員、作家、アーティスト、
ジャーナリストなど、約30名がメンバーである。
※女性が少ない。原子力政策に推進の立場で決定権に近いところにいる方がいない
と思っていたら、提言書に以下の説明がありました。
「年齢層は30代から60代まで、男女比は
ほぼ8対2となっている。女性参加者が少ないことは今後解決すべき課題である。
また現時点では以下のような仕事に従事する方々の参加を、まだ得られていない。
ファイナンス専門家、投資家、電気事業者の社員、プラントメーカーの社員、
原子力推進寄りの民間シンクタンクの研究員、外務省系の官僚などである。
さらにメンバーの充実をはかり、その多様性を高めていく必要がある。」
■会議の進め方
・討議を自由闊達にするため、会議や参加者名は非公開、「チャタムハウス・ルール」
・2010年5月から5回の討議を経て、世話人の責任の下で提言書を取りまとめ
・今後も、策定会議と並行して、議論を継続する予定
※覚え書き程度で申し訳ないのですが、以下簡単な議事録です。
■吉岡斉(九州大学副学長)
原子力政策円卓会議2010の提言について
今年9月に提出された「原子力政策大綱(H17.11)の見直しの必要性」
に関する提言書については、こちらをご覧ください。
いままでは原子力大綱の策定会議メンバー構成は
推進32対反対2でバランスがよくない
メンバーの見直し、15対15ぐらいの均等さが必要
策定委員会が頭ごなしに「やります」とするのではなく、しっかりアジェンダを公表すること
■スティーブ・トーマス氏(グリニッジ大学教授)
原発「第3世代プラス」、よりシンプルにより低コストに、より安全なデザイン
新しいデザインに対する関心の高まりが、「原子力ルネッサンス」といわれるようになった。
ただ10年たっても、この新しいデザインに対する注文・発注はそんなにない。
2008年1月以降、32基の建設工事があるが、
そのうち中国21基、ロシア6基、韓国3基、ブラジル1基(1975年発注)、残り1つは日本。
第3世代プラスのデザインの発注はそのうち6つのみ。データを見る限り、
欧米諸国で原発ルネッサンスが起こっているかというと、そうではない。
原発でなにかが起きた場合、保険をする国際条約(ローマ・パリ・ブラッセル条約)がある。
最終的には納税者負担となる。
原子力ルネッサンスはキロワット1000ドルで作れるという約束が出発点だった
しかし過去2~3年のopenな入札をみるとキロワットアワー6000ドルに、10年で6倍に上がっている
1000ドルという設定自体が非現実的なのでは?
銀行は融資した企業が破たんするリスクは負いたくない
誰かが負担して、と思っている
原発リスクの転化先
①消費者(より高い電力コストを払ってもらう)
②補償を行うことで破たんした場合は納税者負担
③原発のベンダー(建設がどのくらいかかったとしても固定価格を保証する)
納税者、原発のベンダーとしてリスクを負う構えはあるか?
ターンキー契約でこれを負担する、というのは有効でない
50年原発建設コストは上昇の一途をたどるのみ
普通のテクノロジーは徐々にコストダウンし、テクノロジー技術自体はアップしていくはず
それが逆を辿っているものを、いったい誰が使うのか
ヨーロッパおよびアメリカはほんのわずかの建設のみ。今後もほとんと建設は行われないでしょう。
■ルッツ・メッツ氏(ベルリン自由大学政治科学部上級准教授)
ニュークリアルネッサンスは起きていない。
IEAの一次エネルギーの割合はここ10年は変化していない。
化石燃料の石油・石炭・天然ガス、トータルの一次エネルギーの75%を占めている。
原子力は6%、最も小さいもの
世界における原子炉の起動と停止
70~80年代に起動が集中
1990年以降は原子炉の停止の方がより大きな意味をもつ
国連加盟国は192か国、うち原子力政策プログラムを有していない国が160か国。
ウランがどこで濃縮・採掘されるのかによっても、CO₂排出量は異なる。
太陽光発電を除くと、その他の再生可能エネルギーはよりクリーン。
バイオガスはマイナス排出量となり、より優れた方法となる。
原子力を今までの通り全体の2.5%を維持していくなら将来の原発からのCO₂排出は
2050年にはガス・火力を上回る。
今と同じ原子力発電所の規模を維持していくなら同じようなことが6年の間に起きます。
IPCCのいうように、15年の間でCO₂の排出を減らしていかなければならないのなら、
原子力では役に立たないのは明らかです。
※ラウンドテーブル討議について、メモをとっていないので、
全体を詳しく見たい方は、Ustreamでご覧いただけますので、
こちらの動画をご覧ください。
【前半】[詳しくはこちら]
【後半】[詳しくはこちら]
■最後に
今日は結論を出す日ではない
これから1年間かけて原子力大綱の見直しを図っていく
それに様々なステークホルダーの意見を盛り込めるように
それと並行して円卓会議を行っていく予定。
対話をすることが大事。
原子力体大綱を見直す原子力委員会は、従来のメンバーより変わってきた
(という意見と外だけ変わってあまり変わってない?という意見と両方)
未来世代のステークホルダーを迎えて、第2フェーズをむかえたい(by 澤田さん)
*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*
個人的な感想ですが、
「今までにない画期的な対話の場」ときき、
こんがらがっていた複雑な糸を、解きほぐす作業に
入られたのだなぁと思いました。
飯田さんの寛容さとユーモアに感動します。
私は今まで感情で原子力政策を見てしまっていたところがあったので
客観的なデータや統計(受注/発注やコストが下がるどころか上がっている)から
この政策を冷静にみる、という姿勢がとても新鮮でした。
全肯定でもない、全否定でもない、傍観でもない、間のスタンスが大切。
わからなくなっていたものが、わかるようになる。
見えなくなってしまったものが、見えるようになる。
そうして社会の透明度があがっていけたらよいです。
人も社会も成熟していけたらよいです。
せっかく、民主主義の国なのだから。
円卓会議は、もっと楽しくなる気がしました。
知っている人も
知らない人も
どんどん参加したらいい、と思いました。